最初の12秒から118年後
インジェニュイティ 火星ヘリコプター
ほかの惑星での動力飛行
物語
火星の大気の密度は地球の約1%しかないため、インジェニュイティは直径1.2 mの2組のローターを約2,500 rpmで回して、1.8 kgの機体を持ち上げました。予定していた飛行は5回でしたが、実際には72回飛んでいます。太陽電池パネルの下には、切手ほどの大きさの、1903年のライトフライヤー号の布切れを載せていました。
火星までは、探査車パーサヴィアランスの腹部に折りたたまれて運ばれました。パーサヴィアランスは2021年2月にに着陸し、その6週間後にインジェニュイティを地表に降ろしました。地球と火星のあいだでは電波が片道数分かかるため、手で操縦することはできません。すべての飛行は、スマートフォン用のプロセッサーを積んだ機体自身のコンピューターが、真下を向いたカメラで地面を追いながら行いました。
5回の試験飛行のあとは探査車の偵察役となり、先回りしてルートを撮影しました。2024年1月の72回目の飛行で、着陸時にローターブレードが損傷し、ミッションは終了しました。飛行距離は合わせて約17 km。ほかの惑星の空で過ごした時間は、2時間を超えます。
しくみ
3Dモデルを読み込み中…
諸元
- 最高速度
- 36 km/h
- 翼幅
- 1.2 m
- 最大重量
- 2 kg
- 上昇限度
- 24 m
- 航続距離
- 17 km
- 12秒で進む距離
- 120 m
- 動力
- 太陽電池で充電するバッテリー、飛行時約350 W
飛んだ場所
火星、ジェゼロ・クレーター
自分で飛ばしてみる
実際の重量・翼面積・出力で、インジェニュイティを3Dで飛ばしてみましょう。
地球の1%の薄さの大気で浮き上がり、高度10 mでホバリングしましょう。
